「エトログ」の木の成長を視察

和歌山に植えたエトログの木の成長を視察に参りました。

エトログはイタリア南部のカラブリア州などで知られた温暖な地で育つ柑橘系の果物で、その果実はユダヤ教の「仮庵の祭(スコット)」に必須とされています。仮庵の祭では、エトログを含む「4つの種」(※)と呼ばれる4種の植物を一緒に手に持って祝福するという儀式を行います。
エトログは育てるのが難しく貴重な果物であったため、これを手に入れるための苦労話がユダヤにはとてもたくさん多く伝わっています。
日本でエトログの実が採れるようになる日が待ち遠しいですね。

※エトログの実、ナツメヤシの葉、銀梅花(マートル)の枝、柳の枝の4つを用います。それぞれ、味(食べられるということ)も香りもある植物、味はあっても香りはない植物、香りはあっても味はない植物、味も香りもない植物の代表です。味は「知識を噛みしめる」ことになぞらえて善悪の知識を象徴し、香りは善い影響を周囲に与えることになぞらえて、よい行いを象徴します。「4つの種」は4つのタイプの人間の象徴であり、これらを一緒に手に持って祝福することで、「いろいろな人がいるけれど同じ世界に住む同士として共に歩んでいかねばならない」という価値を称揚する機会となっています。